多摩丘陵のキャンパスから

さあ,夏休みの研究だ (金, 28 7月 2017)
定期試験が終わる。成績もつけて,提出を待つばかり。 今年の夏は研究を本気でしようと思っています。 今日は、国史跡の橘樹官衙周辺を歩いてから、たちばなの野菜を売っている メサグランデに行き、それから川崎市役所に行く予定です。 (7月28日)
>> 続きを読む

カワラノギクの播種 (Mon, 20 Mar 2017)
カワラノギクの種子のストックを有効に活用するために、新しい個体群を作るための播種を行った。1982年まではカワラノギクが生育していた場所である。天気に恵まれ、播種の作業は楽しかった。 私は河原で足を痛めたので、ちょっと心配なため、質問に答える役だけで参加した。 ヒバリが鳴きながら通過した。
>> 続きを読む

こもれびの森 (Mon, 20 Mar 2017)
昨日は久しぶりにこもれびの森にでかけた。相模原こもれびさんの活動日だったので、大木になった都市林の問題を一緒に解決してくださろうというお申し入れに対応するためだった。挨拶はできたので、当初の目的は果たせたと言えるだろう。 主木の伐採適期は冬だから、実際の活動は来年になってからと思っていたのだが、もっと早く対応してくださるかもしれないと感じられた。こちらの研究のレビューを早く進めなければいけない。 森ではコブシの花がほころび始め、春の訪れを告げていた。 さて、しばらくは春のモードで一年間のやるべきことについて考えることにしよう。
>> 続きを読む

上野の森 (Fri, 03 Mar 2017)
大分市に2泊3日で出張中。 照葉樹林の森が発達すると、暗い林床には林床植物がなくなるのだということを初めて理解しました。 ミカン畑だったところが暗い森林になっているということも、地形が段々畑ということを自分で歩いてみてわかりました。 東京の見慣れた林もいずれはこうなっていくのかなと思いました。
>> 続きを読む

自分のデータと論文の結論 (Fri, 10 Feb 2017)
私の修士論文は多摩川における河辺植生の多様性についての研究である。最後に、河原は人工的に改変されてグランドになっているけれども、堤内地に空き家が多くなっているので、街づくりのやり方次第で河原の自然を取り戻せると書きたくなった。どうやって入れるか考えた末、私がとった方法は、付録として入れると言うことだった。 自分の解析した多様性の分布や植物の分布についての実証的な研究から、直接、言えることではないからだ。また、データをして語らしめる実験科学者としての教育が、データと結論の論理的な飛躍を許さなかったのだとも言えよう。
>> 続きを読む

ヤドリギのハンカチ (Mon, 16 Jan 2017)
民芸品のお店に行ったら、ヤドリギのハンカチがあった。魔力があるかもしれないと思い、早速購入した。 ヤドリギに聖なる力を見いだしたのは西洋の人たちだと思う。 冬枯れの中で、青々としたヤドリギは目立ったことだろう。
>> 続きを読む

横浜自然観察の森のアオキ (Sun, 15 Jan 2017)
横浜自然観察の森に用事があって、大船駅経由で神奈中バスに乗り、横浜霊園前バス停で、下車して急な階段を登ってンネイチャーセンターに向かった。 多摩・三浦丘陵群に属しているとはいえ、見慣れた生田緑地の自然とは異なり、タブノキがめだった。それよりも印象的だったのは、葉に黒いすすの輪のような模様が付いたアオキが多かったことだ。病気だと思うのだが、自然教育園のアオキについて古典的に知られているのとは別の症状のようである。これからは、アオキの葉に注意してみてみよう。(1月14日)
>> 続きを読む

卒論読み合わせ (Sun, 15 Jan 2017)
今週は卒論の読み合わせ。9人の4年生の卒論を2時間+1時間で手直ししている。ほとんど直す必要のない人もいるし、まだ2/3くらいしか書けていない人もいる。 来週からはパワーポイントの制作と発表の練習。少し提出時期の遅い、修士論文の読み合わせを始める。修士論文は副査の先生にも見ていただくので、ある程度の精度で直しておかなくてはならないから、何回も読み合わせをする予定だ。 この人たちと日常的に顔を合わせるのはもう1ヶ月もないと思うと複雑な気持ちになる。明治の学生は本当に気立てがよいから。
>> 続きを読む

新学期 (Tue, 10 Jan 2017)
今年もよろしくお願いいたします。 発熱のため、寝正月でした。 河原の調査で足を痛め、今後は河原を長距離歩く調査はできなくなりました。どうやら研究のスタイルを変えなくてはならないようです。昨日は卒論要旨の読合せでした。 この仕事にはエネルギーが要ります。 久しぶりに肩が凝ってしまいました。今日から大学の授業が始まり、冬休みの間、閉まっていた事務室も開きます。 研究室にいる時間が多いので、ウラギクやカワラノギクの種子の発芽実験を始めようと考えています。 まず、種子を入れる薄い袋が必要なので、筋入封筒を1000枚購入することが今日の最初の仕事になります。
>> 続きを読む

凍り付いた川 (Wed, 21 Dec 2016)
大学のしごとでカナダに来ている。キャンパスの隣に大きな川が流れている。河原はなく、両岸は斜面林になっている。水面は凍り付いていて、ブロック状に文字通り水面のところと氷の面のところがある。 斜面林は株立ちになっているが、下部の方が樹高が低い。春の融雪期の出水によるのだろう。
>> 続きを読む

凍り付いた川 (Wed, 21 Dec 2016)
大学のしごとでカナダに来ている。大学の隣を流れる川は表面が凍っていて、氷の部分と水面の部分がブロック状に大きく分かれている。 大学のある右岸は斜面になっていて、下部には背の低い木が株立ちになっていて、上部では株立ちではあるものの樹高がより高くなっていた。出水の影響ではないかと思った。 春の融雪期に洪水があると聞いて予想は正しいようだと思った。
>> 続きを読む

飛行機の窓から (Wed, 21 Dec 2016)
サスカトゥーンからカルガリーに向かう飛行機はプロペラ機だったので、土地利用がよく見えた。土地は長方形に区画されていたので、大きな畑なのだろう。 水溜リが目立った。著しく蛇行した小さな川が多かった。三日月湖もあった。小さな川は白く見えたので、結氷しているものと思われた。 カルガリー空港からの眺めは手前に丘陵があり、奥に山頂がとがった真っ白な山地がある。
>> 続きを読む

イギリス生態学会 (Tue, 13 Dec 2016)
年次大会では、おとといの受付やプレイベントの後、昨日は開会あいさつ、一般講演、ポスター発表があった。 英語をすっかり忘れてしまっていて、基調講演はあまりわからなかったが、一般講演はある程度分かって楽しかった。 ポスター発表もたくさんの人が見てくれ、詳しく話を聞いてくれる人もいた。 次回はしっかり説明する準備をしてこよう。そして、その次は一般講演をすることを目標にしよう。
>> 続きを読む

マージー川 (Mon, 12 Dec 2016)
マージー川はリバプールの母なる川で、シンボルだ。 リバプール博物館では展示のかなりのスペースを当てている。 マージーサイドは歴史的な建造物が多い。私たちの宿泊しているホテルの窓からも教会の時計や庁舎の屋上のリバプールのシンボルの鳥がみえたりする。 私たちはカワラノギクプロジェクトの協働の参考にしようと考えていたのだが、規模とレベルがかなりちがう。
>> 続きを読む

マージー川周辺のウラギク (Mon, 12 Dec 2016)
9日はUCLに寄った後、ロンドンからリバプールへ移動。特急で、2時間余り。途中は田園風景で、日本の公園の目標とする景観はこのなだらかな低茎草原と樹林地なのだと感じた。リバプールに着くとすぐに日が暮れてしまい、調査はできなかった。 翌、10日は遊覧船に乗ってマージー川の川岸を眺めた。リバプール博物館周辺で干潮時に水面からでた泥の面を確認したが、陸上植物はみあたらなかった。 11日は、世界博物館に行き、展示の解説員に、ウラギクの研究をしていて、昨日探したが見つからなかったので、生育地を知っていたら教えてほしいとお願いしてみた。最初にお願いした方はトンボが専門だったので、もう1階上に行って相談するよ…
>> 続きを読む

シデナム ヒル ウッド (Thu, 08 Dec 2016)
ダニエルの原稿を「ランドルケープ研究」に掲載させてもらうために、早めに行って、お願いした。こちらの準備が悪く、英語が下手だったので、理解できなかったのではないかと心配になった。ビスケットをもらった。 野鳥観察がテーマだったのだが、英語がよくわからなくて、あまり記録できなかった。10ヘクタールのシデナムヒルウッドで、これだけたくさんの鳥が見れるのは、多様な環境をバランスよく確保しているからだと思われた。ダニエルによれば毎年1月に、鳥、植物、キノコ・・・・・の様々な分野の人と打合せをして運営しているのだそうだ。
>> 続きを読む

駅の雑草 (Thu, 08 Dec 2016)
West Bromptonは地下鉄ではなく、Overgroundの駅なので、電車を待っていると雑草に目が向いてしまう。 ヤエムグラとハコベが優占していた。その他にもヒメムカシヨモギのような植物やノボロギクも生えていた。 世界中に生えている植物の種類があるのだろう。
>> 続きを読む

West Bromptonの開発 (Thu, 08 Dec 2016)
1995年前期から開発が始まっていたWest Bromptonの墓地の反対側には、中高層のビルが建っていた。自然保護の立て札が立っていた場所には、樹木はかろうじて残っていた。開発区域から除外した面積が狭く、生態系として健全な営みが行われる湿地にはならないだろうと思われた。湿地はビルと駅の間に位置するので、湿った状態が維持できるのかが気になった。
>> 続きを読む

フィールド (Sun, 04 Dec 2016)
私たちの研究においては、フィールドがなくては始まらない。フィールドから学ぶことが、私にとってのおもしろみであるとともに、研究の可能性を拓いてくれるものだからだ。 昨年度Londonに行って、Epping Forest Conservation Volunteersの活動に参加して、Two Tree Islandに行って、ウラギクをみつけたことが契機となり、日英でウラギクの研究を始めることとなった。テムズ川でウラギクを探していたら、Greenwich Peninsula周辺でみつけることができた。今度はマージー川で探してみる予定だ。Google Mapでみると、植物の付いた護岸がみつからないのが…
>> 続きを読む

入室案内 (Sun, 04 Dec 2016)
最近、前の年のことを覚えていなくなったが、この週は2年生が卒業研究の研究室を選ぶ時期に当たっている。あいにく、イギリス生態学会大会のため不在なので、細かいやりとりができなくて2年生には申し訳ないと思っている。メールは見ることができるので、具体的な質問があればメールしてほしい。 この2年間は、私の半年間の在外研究による不在がよかったのか、学生が自分たちで勉強したいという意欲を持ったように思われる。銘々が自分の望みを持って一生勉強することは、おもしろい社会をつくるために欠かせない。希望としては、研究室が自分らしく研究する学生の研究室であり続けることだ。
>> 続きを読む

おむすびやその後 (Sun, 04 Dec 2016)
シンポジウムが終わったときに、おむすびは7個残っていた(私の記憶では)。 ゼミ長が残ったおむすびを学生に斡旋してくれて完売したようだった。 家を出て駅に向かう途中では、国立のクッキー1枚ずつという案も考えたのだが、電車に乗り遅れないように、駿河台で買えるものとなった。 お昼ご飯を17階の食堂で食べていたら、三井住友海上の屋上庭園が目の前に見えた。ここで食事をして、季節変化を記録するのも楽しいかもしれない。
>> 続きを読む

シンポジウム「生物多様性はおもしろい」 (Sun, 04 Dec 2016)
千代田学のまとめのシンポジウム。1年間の活動を材料にして生物多様性の普及活動について考えてみた。コメンテーターの発言が私たちの考えていたものとは大きくちがっていて、おもしろかったし、力づけられた。23人の学生院生がやったことを全体として見直すことで新しい世界が開けることを感じた。 第一部 基調講演 第二部 事例報告 1 キックオフイベント 2 錦華公園観察練習 3 市町村自治調査会の講習 4 日比谷公園昼休みトンボ観察会 5 環境・リサイクル祭出展 6 新宿御苑周辺のセミと鳴く虫調査 7 西神田児童センター 8 神田女学園プロジェクト学習 9 緑化工学会大会発表 10 東京港野鳥公園トンボ個体…
>> 続きを読む

おむすびや (Sat, 03 Dec 2016)
ゼミとシンポジウムの間に時間がないので、コンビニでおむすびを買っておいた。10種類あり、一番高いのを除いた9種類を20個買った。 これは学生からはあまり受けなかったので、次はサンドウィッチを買ってみようと思っている。(12月3日)
>> 続きを読む

落ち葉の季節になりました (Sat, 03 Dec 2016)
キャンパスは落ち葉だらけ。清掃の方が掃除に追われている。ドアが開いていた4号館の1階は、黄色のトウカエデの落ち葉で彩られていた。 ケヤキの落ち葉は膨大なようで、清掃の人たちを悩ませている。 落ち葉を掃いた後、まとめて、通路脇に捨てられるのは、小さな植物の生育を阻害するので、困り者だ。(12月2日)
>> 続きを読む

生田坂の紅葉 (Sat, 03 Dec 2016)
生田坂では、在来の木本の紅葉が目立つ。 カマツカ(ウシコロシ)赤 アオハダ 黄色 ムラサキシキブ 黄色 今年はドングリが少ないようだ。 (12月1日)
>> 続きを読む

ウラギクの種子散布の調査法 (Mon, 28 Nov 2016)
葛西臨海公園で海浜植物の種子散布を簡便なやり方で調べてみた。 ひとつは、地面に10×10cmの枠を置いて、ルーペを使って丁寧に数えるという方法で、もうひとつは枠の中を掃除機で吸い取るという方法だ。 後者の方がずっと効率的だ。でも、濡れた場所やリターが堆積した場所ではうまくいかなかった。乾いた土壌の表面にぴったりくっついていて掃除機でははがれない種子があることが意外だった。(11月27日)
>> 続きを読む

山の寒さ (Mon, 28 Nov 2016)
授業で、14名の学生とゲスト講師とTAと御岳山と御岳渓谷に行った。 雪が残っていて本当に寒かった。 気温はケーブルより上<渓谷<駅<市ヶ谷の順だった。都心は寒くなかったらしいので、山の寒さを感じた。 雪の日もケーブルカーは止まらなかったそうだ。ただし、電車もバスも止まってしまったらしいが。(11月26日)
>> 続きを読む

相模線 (Mon, 28 Nov 2016)
私は自然保護の観点から自家用車は使わないことにしているので、鉄道によく乗車する。なかでも、相模線は相模川に沿って走っているので、機会があれば乗るようにしている。茅ヶ崎市役所で会議があり、オフィス日野に移動しなければいけなかったので、これはチャンスだと思って乗車した。夕方だったので、列車には高校生が多かった。相模川の近くを走っているのだが、現実には相模川は見えなかった。 相模川は多摩川と比べて周辺に道路が多いような気がする。地形に起因するのか、社会に起因するのかはわからない。(11月25日)
>> 続きを読む

黒川の紅葉 (Thu, 24 Nov 2016)
用事があって農場に行ったら、谷戸の大きな木々が紅葉していた。 自然生態園では、深緑の常緑樹シラカシ、黄色ないしは赤のコナラ、葉が落ちてしまったコブシなど対照的だった。 立入禁止区に入ろうとしてみると、禁止しなくても誰も入れないほど、植物が繁茂していた。付着散布の種子が洋服にいっぱい付いた。(11月23日)
>> 続きを読む

ハルシャギク (Thu, 24 Nov 2016)
関戸橋付近で初夏に見かけるハルシャギクを探してみた。 左岸には花が咲いている個体もみられた。 草刈の行われている野球場の続きでは、刈り取られて背の低い種が多かった。 私の記憶とは異なり、礫河原には稀で、グランドの縁や続きに多かった。 4年生の調査の手伝いのおかげで、いろいろなことがわかっておもしろかった。(11月23日)
>> 続きを読む